2021年04月08日

奥出雲町のキビシロタンポポ

 西日本タンポポ調査2020がコロナの影響で1年延長されたため、2019,2020の本調査で十分調査できていなかった奥出雲町横田地域を回りました。

 今までの調査でもこの地域は在来種の空白域で、今回はきめ細かく小さな谷へ入って調査したのですが、奥へ入ってもほとんどセイヨウタンポポとアカミタンポポしか見つかりません。

 そんな中で、大きな県道脇の空き地に白いタンポポが咲いているのを見つけて、「この地域でシロバナタンポポは珍しいな」と思って近寄ってみると、なんだか雰囲気が違う。花や葉の広がりが華奢です。
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花の中央部がほんのり黄色くて、総苞の外側(外片)が上向きに密着しています。シロバナだとここの部分が少し反転して、先端に大きな角状の突起があります。

 タネの色が黒から黒褐色なら間違いなくキビシロなのですが、綿帽子になっている株がなかったので確認できませんでした。

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2014年04月08日

キビシロ開花

種から育てたキビシロタンポポTaraxacum hideoi)が開花しました。
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2012年に安来市清水町から採集したものを種まきしたものです。昨年は花をつけず、2年目の今年蕾をつけてようやくの開花です。

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 花弁の色はほとんど白色で、シロバナタンポポと見分けがつきません。総苞(ガクのように見える部分)の外側が上向きにくっついていて薄いのがキビシロタンポポの特徴です。
 シロバナタンポポでは、外側(外片)が半分そり返っていて、先端に三角形の角(角状突起)があります。

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2014年03月15日

2013年04月27日

キビシロタンポポ開花

 種から育てたキビシロタンポポTaraxacum hideoi)が開花しました。

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 安来市日次(ひなみ)から採集してきた種を去年の春に撒いたのですが、春に数株発芽したものは夏の暑さで全滅。秋になって残りの種が一斉に発芽して越冬した株が花を咲かせました。
 本来キビシロの葉はもう少し切れ込みが深いのですが、まだ株が小さいため葉が小松菜のようです。

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 今朝、蕾の先端に花びらが見えていました(左)、開花した花弁はわずかに黄色がかっていて、裏面はほんのりピンク色です(右)。総苞(ガクのような部分)はほぼ密着し総苞外片の辺縁部も少し紫色です。
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2013年04月04日

キビシロタンポポの小さな蕾

 庭のフラワーポットで育てているキビシロタンポポに小さな蕾ができていました。
 安来市日次(ひなみ)の自生地で採集した種を昨年撒いたものが秋に発芽してここまで来ました。

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 一番右端の葉の切れ込みが深くなっている株の中央部にケシ粒ほどの蕾があります。
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2013年03月23日

ようやくタンポポらしく

 キビシロタンポポ(Taraxacum hideoi)の種を昨年秋にプランターにバラまいたのですが、かなりの株が越冬して生長してきました。一番大きな株は葉に切れ込みができてタンポポらしくなってきました。

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 このプランターは安来市日次の自生地から種を採集してきたものです。
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2013年02月15日

冬きたりなば、春遠からじ

明日の天気予報は雪、きょうはみぞれ混じりの雨が降っています。
去年の春に種まきしたプランターでキビシロタンポポ(Taraxacum hideoi)が春を待っています。
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 葉にギザギザの切れ込みがないので、タンポポの葉には見えません。若い葉や日陰ではこんな形になります。暖かくなって十分に日光が当たるようになると、葉に切れ込みができて葉の数も増えてきます。

このキビシロは安来市清水から採集してきたものです。
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2012年09月27日

キビシロ日次株再発芽

 今春に種まきしたキビシロタンポポ(安来市日次町)は、5月中に発芽したものは猛暑で全滅してしまいました。

 枯れたままの鉢をそのままにしておいたら、残っていた種が発芽していました。

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 春に発芽しなかった種が、涼しくなったので一斉に芽をだしたようです。
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2012年04月14日

キビシロ開花

 自宅鉢植えのキビシロタンポポTaraxacum hideoi)が開花しました。
 昨年秋に安来市清水の自生地から採集してきた株です。

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 中央が今日咲いたばかりの花で、下の方は4/10に開花した最初の花です。シワシワになって花弁の裏側が赤紫色に着色しています。

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2011年12月04日

キビシロタンポポは秋にも咲く?

 12月に入り、そろそろ冬タイヤの心配をしなければならなくなってきました。もうじき雪が積もる時期です。
 今日は昨夜から雨模様だったのが、昼前に青空が広がり日が射してきました。安来方面に用事があったついでに、今年の春にキビシロタンポポ(Taraxacum hideoi)が確認された安来市清水寺のあたりをまわってみたところ、白花のタンポポが多数咲いていました。

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 シロバナタンポポ(T.albidum)にしては花びらの色が少し黄色がかっているし、全体に華奢な感じがします。葉の形も先端が矛状です。キビシロタンポポ
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2011年05月06日

安来のキビシロタンポポ

 昨年のタンポポ調査西日本2010で、島根県内でもキビシロタンポポ(Taraxacum hideoi)が自生していることが確認されました。今日は昨年発見された自生地を中心にキビシロタンポポを観察にでかけました。

安来市清水寺
 タンポポ調査の報告データを元に、雲樹寺から清水寺へむかう道路沿いに自生地を発見。
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 これが昨年新たに発見された場所だと思われます。キビシロは高原地帯の標高の高い所に有るというイメージが有りましたが、このタンポポは平地に近いところにありました。安来の市街地や中海からほんの3km内陸に入ったあたりです。
 
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 総苞外片は薄緑色で密着し、辺縁が赤紫色。角状突起は目立ちません。よくみると花弁全体が薄いクリーム色です。


日本植物誌DB(Frola of Japan)より、キビシロタンポポの項を一部引用します。

 葉は明るい緑色、倒披針形から長披針形 花期は4月から5月。花径は直径3.5-4cm、小花数は100-120個。総苞は緑色から淡緑色、花時に15-19mm。外総苞片は密着し、総苞の1/2の長さ、しばしば膜様。辺縁は繊毛あり、紫色を帯びる。角状突起は0.5mm。外総苞辺は披針形から長卵形、長さ6.5-8.5mm、幅3.5-4.5mm。花弁は白または淡黄色。
分布:本州西部(岡山県および近隣の地域)および北九州

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2010年04月19日

キビシロかシロバナか?(その2:三朝温泉)

 用事で鳥取へ出かけた道々、在来種を探して山間部を走りました。三朝温泉に近い山の中で、キビシロっぽいタンポポを見つけました。misasa10041802.jpg続きを読む
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2010年04月16日

キビシロかシロバナか?

 2010タンポポ調査で午後は伯太町を回ってみた。折坂から柿谷経由で調査するが、柿谷以外で在来種は見つからず。宇波地区の笹刈農道入口でようやくクシバヤマザトを見つけることができた。

 山越えして峠之内で県道9号線に合流して北上。横屋で県道を外れて、集落内の農道を進んでいくと、シロバナの群落を見つけた。サンプリングのため写真を撮っていると、角状突起はあるものの、総苞の外片が反転していない。種子もシロバナに比べて黒っぽい感じがする。
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2007年05月01日

キビシロタンポポの綿毛(痩果)

 先月伯太町で採集して自宅のタンポポ農園で育てていたキビシロタンポポTaraxacum hideoi)の花が終わり、綿毛となりました。
 花が枯れてから一週間あまり、総苞がふくらみ、昨日から花茎も直立しはじめました。

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 今日あたりに綿帽子になりそうなのですが、雨風が強くなりそうな雲行きだったので留守中に綿毛が飛んでいってしまわないように出勤前にビニール袋をかぶせておきました。

 元々このあたりには自生していない種類のタンポポなので、種が飛んで拡散繁殖するのは避けねばなりません。


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 植物図鑑にはキビシロタンポポの痩果の色は「黒色または濃褐色」と記載されていましたが、黒と言うより濃褐色でした。

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写真はシロバナタンポポ(左)とキビシロタンポポ(右)の痩果の比較。(クリックすると拡大します)
シロバナタンポポの痩果は「淡黄褐色または褐色」とされています。
タグ:痩果
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2007年04月28日

タンポポの総苞に擬態したアオムシ

キビシロタンポポ(Taraxacum hideoi)の総苞のアップを撮影してみると、何だかちょっと形が変????。
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 じっくり見てみると、芋虫が総苞にとりついていたのでした。見事な擬態です。


以下イモムシ注意(苦手な人は見ないほうがいいです)



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2007年04月14日

キビシロタンポポ?を見つけた

 鳥取県日南町でクシバタンポポTaraxacum pectinatum)の写真を撮ろうと、安来市伯太町から県境をこえるルートをとり、その道中で在来種を探していたところ、偶然にもキビシロタンポポ(Taraxacum hideoi)と思われる群落を見つけました。
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 島根と鳥取の県境に近い伯太町草野地区の六呂坂の道路脇で小さなシロバナタンポポを見つけたので、写真を撮ろうとよく見ると、色が純白ではなくわずかに黄色がかってました。また外総苞片がシロバナタンポポのように開かず、角状突起もほとんどありません。
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