このブログで主として研究対象となっている島根県東部の在来種は
クシバタンポポとヤマザトタンポポですが、西日本に分布する4倍体の在来種については、不明な部分が多いとされています。
ヤマザトタンポポ、クシバタンポポ、ケンサキタンポポは葉の形、総苞外片の形状などで区別されていますが、実際には各種とも内片と外片の形や突起の大きさも変異が大きく。葉の形も同様です。
北村博士の分類では別種とされていたヤマザトタンポポと、クシバタンポポは、新潟大学森田龍義教授による植物分類学会の記述(Flora of Japan)では同種とされています。
このブログ開始当初、森田氏の分類に従って、ヤマザトタンポポはクシバタンポポの同種として記載していましたが、ヤマザトタンポポとケンサキタンポポが同種で、クシバタンポポを独立した別の種とする説もあります(芹沢:2006)。島根県内の黄花在来種を観察していると、芹沢説の方がしっくりくるように思えてきました。

(島根県広瀬町祖父谷:2010年4月)
そこでクシバタンポポとヤマザトタンポポを別種として取り扱うこととして順次、ブログ内の書き換えをしています。
2013-5-5追記続きを読む