
トウカイタンポポの特徴的な総苞先端の角状突起はまだ小さめです。
ほとんどの株はまだロゼット状に葉を広げている状態です。満開になるのは半月後くらいでしょうか。トウカイタンポポの別名「ヒロハタンポポ」の特徴がよくわかります。
葉の全体の形は倒状披針形(先端が太く根元が細くなっている)で全縁(切れ込みがない)か浅裂(浅く切れ込む)
他の種類のタンポポと葉の形や色を比較してみましょう
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緑陰効果[leaf-canopy inhibition of germination]
葉を透過して変化した光の波長分布(光質)によって生じる発芽阻害,あるいは種子の休眠誘導などの現象をさす.(中略)逆に裸地や春先の明るい林床で赤色光の比率が高い光の照射を受けると発芽が促進される.一年生草本の中でも特に撹乱依存種に多い.(以下略)
光合成事典「緑陰効果」より部分引用
黄花系品種ではCmCCD4aの発現が抑制されているのではなく,遺伝子を持っていないことが明らかになった.
(中略)
キクにおけるCmCCD4aの発現はきわめて舌状花弁特異的であり,花器官の中でもカロテノイドを含む管状花における発現はきわめて低かった.
CmCCD4aが花弁の白色形成に関与していることは,培養変異株や突然変異株によっても確認された(大宮ら 2006).花弁にカロテノイドの蓄積が認められない野生株'94−765'の花弁にはCmCCD4aが発現していたが,培養過程で花弁にカロテノイドが蓄積するようになった変異株ではCmCCD4a遺伝子が欠失していた.キクでは枝変わりや培養変異の際に染色体が脱落することがある.CmCCD4a遺伝子はこのような染色体の脱落に伴い,欠失するのではないかと考えられる.
キクは白色が優性であることや,白色花弁が突然変異で黄色に変化することも分解酵素により説明がつく.野生ギクにおいてもCmCCD4a酵素の有無により白色か黄色かが決まっているようである.この花弁の白色の形成機構がキク以外の植物にもあてはまるかどうか,興味深い.カロテノイドの生合成が抑制されてカロテノイドが蓄積しない例もあるだろう.CCD遺伝子は持っているが、発現量が少なくカロテノイドが蓄積している場合もあるだろう.植物によってさまざまな作戦で花弁のカロテノイド量が調節されているのではないかと考えている.
フラボノイド色素は、芳香族アミノ酸のフェニルアラニン(Phe)から合成される。植物はフェニルアラニンをシキミ酸経路で合成するが、動物はシキミ酸経路を持たず、食物から摂取している。このことを利用して、シキミ酸経路を阻害することで動物に影響を与えずに植物を枯らす除草剤がある。このタイプの除草剤がかかると、葉や茎が枯れる前に色素合成が阻害されて花弁や花粉の色に影響が出ることがある。続きを読む
ナガミヒナゲシ(ケシ科)の花。花弁は朱色で花粉は黄色。
ナガミヒナゲシ開花前に除草剤を散布された個体。色素合成が阻害されて花弁の色がほとんどなくなり、花粉は白色となる。
Recurved phyllaries of Taraxacum function as a floral defense : experimental evidence and its implication on the evolutionary history of Taraxacum
呉, 馥宇
「これらの知見は、ヨーロッパのタンポポが、花喰いナメクジとの拮抗的共進化のもとでの防御メカニズムとして反り返った総苞片を獲得したが、この共進化は東アジアでは起こらなかったことを示唆している。」だそうです。ふーむ。
キクに存在するカロテノイド分解酵素ホモログのクローニングと機能解析
*大宮 あけみ, 岸本 早苗, 間 竜太郎, 能岡 智, キクに存在するカロテノイド分解酵素ホモログのクローニングと機能解析, 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集, 2007, 2007 巻, 第48回日本植物生理学会年会講演要旨集, p. 068, 公開日 2007/12/13, https://doi.org/10.14841/jspp.2007.0.068.0, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspp/2007/0/2007_0_068/_article/-char/ja, 抄録: 白色花弁のキクから突然変異により黄色花弁が生じることがある。しかし、その逆の現象は起こらない。このことは、白色花弁においてカロテノイドの蓄積に抑制的に働いている因子が突然変異により欠失し、黄色花弁に変わるという可能性が考えられる。その因子を明らかにすることを目的に、キクの白色花弁と黄色花弁において差次的に発現している遺伝子をサブトラクティブハイブリダイゼーション法によりスクリーニングした結果、白色花弁で発現が高い遺伝子としてカロテノイド分解酵素ホモログ遺伝子(CmCCD4a)を得た。CmCCD4aのRNAiコンストラクトを白花キク品種に導入した結果、カロテノイドを蓄積し花弁が黄色になった形質転換体が得られた。また、CmCCD4aを黄花キク品種の花弁で過剰発現させると、花弁が白色になった形質転換体が得られた。このことからキクの白色花弁では、カロテノイドを合成しているもののCmCCD4aによって分解されることにより白色が形成されるものと考えられた。デジェネレートプライマーを用いてキクに存在するカロテノイド分解酵素遺伝子をスクリーニングし、CmCCD4aのほかに3タイプのホモログを得た(CmCCD4b、CmNCED3a、CmNCED3b)。これらのホモログは花弁における発現がきわめて低かった。したがって、カロテノイド分解酵素ホモログの中で花弁の白色の形成に関与しているのはCmCCD4aのみであると考えられた。
オダサムタンポポは、小田切辰太郎が樺太島豊栄郡栄浜村小田寒で採集 (1926年 8 月 8日)した植物に小泉源ーが 1933年に標本ラベルに書いた名前に従って北村が T.otagirianum Koidz.ex Kitam.と発表した種である。種形用語は採集者 Otagiri Shintaro への献名で、和名は採集地名をとった小田寒蒲公英の意である。(上記文献より引用)
北村(1957)により、T. elatum, T. hondoense, T. longeappendiculatum, T. japonicum, T, maruyamanum and T. platycarpumに分類されている低地性2倍体タンポポ属が細胞学的に研究された。
6つの形の核型は次のようであった:T. platycarpum, 2n=16=2M+10m+4mcs; T. elatum, 2n=16=12m+4mcs: T. hondoense, 2n=16=2M+10m+4mcs; T. longeappendiculatum, 2n=16=12m+4mcs; T. japonicum, 2n=16=12m+4mcs; T. maruyamanum, 2n=16=14m+2mcs.
T. elatum, T. hondoense, T. longeappendiculatum, T. japonicum and T. platycarpumの核型は2n=16=12(M+m)+4mcsの表せる同様の形式であった。対照的に、T. maruyamanumのそれは2n=16=14m+2mcsであった。
この核型データは日本の低地性在来2倍体タンポポ属をT. platycarpum and T. maruyamanum. の2種とした芹沢(1986,1995)の分類学的研究を支持する。
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