2022年05月11日

中国白花タンポポの発芽

 先月、種苗通販業者から取り寄せた中国白花タンポポの根元に双葉が出ているのに気づきました。すでに中央部から一枚の本葉も出ています。
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 この前発芽した緋紅蒲公英の双葉とは少し形が違うように見えます。
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今後並行して観察を続けたいと思います。
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2022年05月05日

緋紅蒲公英の種まきと発芽2022

 緋紅蒲公英(Taraxacum pseudoroseum)の種まきをしました。(2022/4/20)
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 先日取り寄せた緋紅蒲公英のポット苗についていた綿帽子から採れた種子です。


なかなか発芽しないので諦めかけていましたが、2週間あまり経った今日(5/4)芽が出ているのを見つけました。
(画像をクリックすると拡大します)
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一枚の葉の長さは約4mm、幅は約1mm程度です。もう少し観察しないと、他の草かどうかわかりませんが、以前発芽した緋紅蒲公英の芽と同じ形に見えるので、多分大丈夫かと思っています。

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親株の根元からも3本ほど発芽していました。(画像をクリックすると拡大します)

 親株の葉の陰にあって日当たりが悪いのに、発芽しています。タンポポの種子は葉に日光が遮られると発芽が抑制されると言われているのですが(緑陰効果)不思議です。
タグ:緋紅蒲公英
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2015年02月22日

キビシロ蕾

オクウスギタンポポに続いて、鉢植えのキビシロタンポポにも蕾がきていました

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3月14日、蕾がだいぶ大きくなり、花茎が少し伸びてきました。kibi150314003.jpg
すぐ横には次の蕾も見えます。

3/21に開花しました

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2015年02月17日

オクウスギタンポポの蕾

 自宅で育てているオクウスギタンポポ(福島産)(Taraxacum denudatum)の鉢に蕾が出来ていました。
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 オクウスギタンポポは東北地方原産のタンポポですが、種を分けていただいたものを2年前(2013)の6月庭の鉢に直播きしたところ、発芽しました。昨年の春には花を咲かせることがなかったのですが、今年こそは開花してくれそうです。
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 開花するのは一ヶ月後、3月中旬くらいでしょうか。

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2014年04月08日

カロチノイド分解酵素の証明実験その7

 シロバナタンポポやキビシロタンポポなど白花種のタンポポの花弁が白い理由として、白花種のタンポポにもキクと同じようにカロチノイド分解酵素があるのではないか?という仮説があります。

 一昨年やってみた一連の実験を再度確認してみました。

 まず、タンポポの花弁から黄色の色素を抽出します。黄色いタンポポの花を10個ほど集めて花弁を100%のエチルアルコールに漬け込みます。タンポポのカロチノイド色素は脂溶性なのでアルコール溶液が黄色になります。

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 そしてこの黄色の溶液を濾紙にしみ込ませて短冊状に切ります。タンポポの黄色い色素に染まった濾紙ができました。

 シロバナタンポポと黄色いタンポポの花を取ってきて、蒸留水を入れた試験管の中ですりつぶします。

 試験管にそれぞれの絞り汁を入れて、その中に黄色く染まった濾紙を浸け、一昼夜おきました。

 「A」がシロバナタンポポの絞り汁、「O」はセイヨウタンポポ。「W」は対照の蒸留水です。

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 一昼夜室温に置いて、濾紙を取り出し水洗いした結果が下の写真。

真ん中の「A」がシロバナタンポポの絞り汁に浸けたもの。見事に色が抜けました

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 一方「O」はセイヨウタンポポの絞り汁に浸けたものですが、こちらは色が抜けていません。シロバナタンポポの花の絞り汁だけが黄色い色素を薄くすることができたのです。

 この実験結果から、シロバナタンポポには黄色い色素を分解する成分、おそらくはカロチノイド分解酵素(CCD)があるので黄色の色素を分解して花弁が白くなっていると考えられます。

 一昨年にも同様の実験をしていたのですが、その後の追試ではあまりはっきりとした結果が見られず悶々としていました。今年は絞り汁に入れる花を蒸留水2mlに対して1個から3個に増やし、さらに花弁だけでなく、総苞(ガクに見える部分)全体を入れてみました。

 一昨年の実験では、色がはっきりと抜けるのに2日かかりましたが、今年は1日ではっきりとわかるほど色が抜けて白くなりました。

 花の量を増やした事が良かったのか、総苞全体を入れたのが良かったのか、この次はその辺も追求した実験をする予定です。

 翌日、同じ絞り汁を使ってまた黄色の濾紙を一昼夜浸けてみたのですが、今度はあまり色が抜けませんでした、黄色い色素を分解する成分は古くなると活性が落ちるようです。
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2013年09月28日

秋のオクウスギタンポポ

春に種まきしておいたオクウスギタンポポが元気に葉を広げています。
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東北の当ブログ読者の方から譲っていただいたもので、
左が福島県産。右が仙台市青葉区産のものです。

どちらも春に種を蒔いたのですが、福島県産は春のうちに発芽して、この夏の猛暑を乗り切ってくれました。青葉区産の株は、春には発芽しなかったのですが秋になってから発芽して、ここまで生長しています。
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2013年06月23日

オクウスギタンポポ発芽

 今月初めに種まきしたオクウスギタンポポのプランターに芽が出ているのを見つけました。

 梅雨の中休みで暑い日々が続いていたのですが、この数日は雨が降って気温が下がった所為でしょうか。
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 他の植物の芽かも知れませんので、もうしばらく様子を見てみます。
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2013年05月31日

季節外れ、緋紅蒲公英に蕾が出た

 先日、タンポポを春以外にも開花させる要因が寒さにあるのではないかと考えて、緋紅蒲公英とキビシロタンポポを冷蔵庫に数日間保存して、その寒冷刺激で花芽(蕾)ができるかどうかの実験を始めました。

 タンポポは春になって日照時間が長くなることで蕾をつける長日性植物なのか、それとも桜のように一定期間低温にさらされることで蕾ができる(春化現象:バーナリゼーション)のかを確かめるためです。

 それで改めて冷蔵庫に入れないで生育している対照のタンポポの状態を観察してみたら、何と!緋紅蒲公英の中央部に蕾らしいものが見えました。
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(冷蔵処理をしていない緋紅31号の鉢、中央部に蕾が見えます。)

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ルーペで拡大してみると確かに蕾のようです。直径は5mmくらい
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2012年05月09日

キビシロ発芽(清水株)

 庭のタンポポ農場に一昨日キビシロタンポポ(日次株)の種蒔きをしたのですが、それとは別に先月の末に安来市清水町で採集してきた株のキビシロタンポポの種を播いておきました。

 5/7に一個だけ芽らしいものが見えていたのですが、他の雑草かもしれないと様子見をしていました。今日見てみると、全部で4個ほどの芽が出ていました。
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2012年05月04日

キビシロ種蒔き(日次株)

 庭のタンポポの鉢をいじっていて、うっかりキビシロタンポポTaraxacum hideoi)の花茎を折ってしまいました。もう少しで綿帽子になるところだったのに。中を開いてみると種が黒褐色に色づいていたので十分に成熟していたようです。

 そこでキビシロの種蒔きをすることにしました。

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 何の工夫も無く直播きです。こんなんで発芽するのでしょうか?(笑)

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2011年10月09日

キバナシロタンポポ発芽再び

 今年春に種まきしておいたシロバナタンポポの黄花変種(キバナシロタンポポ)の鉢に新芽が出ていました。
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 この鉢からは、5月にも発芽しました。

 しかし発芽後、様子をみていたらオオバコだったので、今回も油断はできないのですが。

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2011年09月24日

キバナシロタンポポ種まき

台風15号が去って、めっきりと涼しくなりました。タンポポにとっては春に次いで良い気候です。
 春に失敗したキバナシロタンポポTaraxacum albidum var. sulfreum)と雑種タンポポの種を秋播きしました。


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 タンポポの発芽と温度に関する研究によれば、シロバナタンポポ(T.albidum)は10℃から25℃の間が発芽に適していて、1週間から10日ぐらで発芽するそうです。シロバナタンポポの黄色変種であるキバナシロタンポポも同じだと思われます。
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2011年05月20日

カロチノイド分解酵素の証明実験まとめ

 シロバナタンポポ(Taraxacum albidum)の花がどうして白いのか、またシロバナタンポポの黄花変種であるキバナシロタンポポがなぜ黄色に戻るのかが不思議でした。

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(黄色い花をつけているシロバナタンポポ:2005年5月/出雲国庁)

 その理由を調べていると、キクの白花品種についての研究報告に、「白花品種は黄色色素のカロチノイドを作る能力が無いから白いのではなくて、生産したカロチノイドを分解するカロチノイド分解酵素(CCD:carotenoid cleavage dioxygenase)が働いているために白い」ということが書いてありました。

 そこでシロバナタンポポもキク科だから、同じようにカロチノイド分解酵素が働いているために白くなっているのかもしれないと考えて、それを証明する実験をやってみました。



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2011年05月14日

カロチノイド分解酵素の証明実験その6(熱による失活)

 今までの実験は、シロバナタンポポなど白花種のタンポポが黄色色素を分解するカロチノイド分解酵素(CCD)を持っていることを証明するためでした。

 実験によって白花種のタンポポの花弁には黄色い色素を分解する作用をもつ「何か」があることがわかりました。それが本当に酵素なのかどうかを調べてみようというのが今回の実験6です。

 酵素はタンパク質なので、加熱により変成して酵素作用を失うことが知られています。そこでシロバナタンポポの抽出液を加熱処理したものと、しないもので黄色色素を分解する能力が違うのかを調べます。

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2011年05月09日

カロチノイド分解酵素の証明実験その5(キビシロ)

 シロバナタンポポなど白花種のタンポポにはカロチノイド分解酵素(CCD)があり、せっかく生産した黄色色素を分解しているために花弁が白いということが、今までの実験で推測できました。

 今回の実験は、白花種の中で少し黄色味が残るウスギタンポポ系カロチノイド分解酵素について調べました。安来市内フィールド調査で大量にキビシロタンポポ(Taraxacum hideoi)の花弁を採集しましたので、これを実験材料にしました。

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(キビシロタンポポの花:安来市伯太町日次)
 ウスギタンポポ系の花弁は白色から薄黄色をしているので、シロバナタンポポに比べてカロチノイド分解酵素の働きが弱いのではないかと考えて、シロバナタンポポとウスギ系タンポポでどの程度カロチノイド分解能力に差があるのかを調べるのが目的です。

 実験に使ったのはキビシロタンポポの他に、白花のシロバナタンポポ(T.albidum)、黄花の外来種アカミタンポポ(T.laevigatum)です。

 今までの実験と同じく、頭花を水洗いして汚れと花粉を洗い流して、花弁のみを精製水に漬け、その上澄み(抽出液)を実験に使いました。
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 上澄みの色はほぼ透明ですが、アカミタンポポ水溶性アントシアニンを花弁に持っていると思われるため、薄いピンク色です。
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2011年05月01日

カロチノイド分解酵素の証明実験その4(花弁の脱色)

 シロバナタンポポが白花種のキクと同様にカロチノイド分解酵素(CCD)をもっているかどうかの実験を繰り返しています。今まではタンポポからアルコール抽出した黄色い色素にシロバナタンポポ花弁の絞り汁(抽出液)を反応させて、黄色が薄くなるかどうかを検討していました。

 今回は黄色種の花弁に直接シロバナタンポポの抽出液を反応させるとどうなるかを実験してみました。
 シロバナタンポポの花弁抽出液と、比較のためにセイヨウタンポポの花弁抽出液、対照に蒸留水を使いました。


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2011年04月30日

タンポポの花弁と色素

 シロバナタンポポの花弁にカロチノイド分解酵素(CCD)が含まれているかという実験をしています。カロチノイド分解酵素がどのように働いているか考えているうちに、花弁の中で色素はどのようになっているかを知りたくなりました。

 まずは顕微鏡で花弁を拡大してみます。細長い舟型のものは花弁の一つひとつの細胞です。

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 カロチノイド色素は水に溶けないので、有色体と呼ばれる色素体の膜に存在しているそうですが、この画像でははっきりわかりません。全体的に黄色く見える中に、なにやら微細な構造が有るようにも見えます。

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2011年04月27日

カロチノイド分解酵素の証明実験その3

 シロバナタンポポの花弁に黄色い色素のカロチノイドを分解する酵素があるのか?という実験を続けています。前回の実験で、シロバナタンポポ花弁の絞り汁がセイヨウタンポポから抽出した黄色い色素を薄くするということがわかりました。

 今回は、他のタンポポの花弁の絞り汁でも黄色い色素を分解することができるかどうかを調べました。実験に使ったのは、シロバナタンポポ、セイヨウタンポポ、カンサイタンポポと、シロバナタンポポの黄色変種のキバナシロタンポポ、ピンク色の花弁をもつ緋紅蒲公英の5種類です。
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 画像の上段左がカンサイタンポポ、上段右がセイヨウタンポポ、下段左がキバナシロタンポポ、中央がシロバナタンポポ、右が緋紅蒲公英です。
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2011年04月25日

カロチノイド分解酵素の証明基礎実験その2

 昨日の証明実験その1に引き続き、シロバナタンポポカロチノイド分解酵素(CCD:carotenoid cleavage dioxygenase)があるかどうかの実験です。
 あれからネットの資料を色々当たってみると、カロチノイドにはα-カロチン、β-カロチン、リコペンなど色々な種類が有りますが、基本的に水に溶けにくい(wikipediaより)のだそうです。
 ということは、昨日タンポポの花を水に漬けて抽出した赤茶色の色素はカロチノイドではなく、他の水溶性の色素のようです。やはりアルコールやエーテルのような有機溶媒で抽出しなければなりません。

 今日は方針を変えて、タンポポの花弁をアルコール漬けにして色素を取り出してみることにしました。
 よく水洗いしたセイヨウタンポポの黄色い花弁だけを取り出し、100%エチルアルコールに漬けてみました。
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 アルコールで黄色い色素が抽出されました。今度こそカロチノイドかな?

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2011年04月24日

カロチノイド分解酵素の証明基礎実験

 シロバナタンポポがなぜ白いのかということについて、「シロバナタンポポには黄色色素のカロチノイドを分解する酵素があるため、花弁は黄色色素が分解されて白い」という仮説があります。
 元々これはキクの白花品種の研究が元になっているのですが、タンポポもこれと同じかどうか。それを証明するための実験をしてみようと思いました。

 「黄花のタンポポから黄色い色素を取り出し、それにシロバナタンポポの絞り汁を加えてみて、色が薄くなればシロバナタンポポにはカロチノイド分解酵素が有る」という乱暴な理論(^^;)です。

 まずは黄花タンポポから黄色い色素を取り出してみることにしました。文献を調べてみると「カロチノイドは水に溶けにくいので、アルコールやエーテルのような有機溶媒で抽出する」と書かれています。しかし、有機溶媒のなかでカロチノイド分解酵素が働くのか?という問題があります。

 タンポポの草木染めなどを説明しているサイトをみると、タンポポを15分ぐらい煮出して色素を取り出しています。そんなら水でもできるかな?と思い、タンポポの花を集めて水に漬けました。軽く洗って花粉は洗い流しておきます。半日ほど常温においたら、水がなんだか赤っぽくなっています。これがカロチンかな?

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 とりあえず予備実験として、片方にはシロバナタンポポの花弁を漬けて、もう片方は対照として何も入れないものを作りました。半日ほど常温に置いて反応させてみましたが、両方とも変化はありません..orz。

 そもそも、この赤っぽい色は本当にカロチンなのか?カロチノイド分解酵素の至適pHや温度はどうなの?という疑問は次回以降に検討します。
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