タンポポの染色体観察のトレーニングをしているのですが、なかなか最適な染色方法をつかめず、四苦八苦の状況です。
気分転換にピンク色の花を咲かせる緋紅蒲公英(
Taraxacum pseudoroseum)で染色体観察を試みました。
まず、春にとっておいた種子を濡らしたペーパータオルの上に10個程度播いておいたところ、
25°Cの条件で3日で発芽しました。在来種タンポポは夏の高温条件では発芽しませんから、このへんはアカミタンポポ(
T.laevigatum)やセイヨウタンポポ(
T.officinale)などの外来種と同じようです。
ネットの資料では「春に種を播き、10-16°Cでひと月」と書いてあるサイトもあるのですが。
この緋紅蒲公英の原産地は中央アジアの標高2500〜3300m高原地帯なのです。現地の気候はどうなんでしょうか?
染色体の観察は、まずキノリン処理をしない状態で半日固定(醋酸3:アルコール1)したものを60°Cに加温した1N-HCL(1規定濃度塩酸)で解離して、醋酸オルセインで染色しました。

(400倍)
やはりキノリン処理で染色体を凝縮させないと、染色体が重なり合って本数を数えるのは困難でした。少なくとも2倍体の16本ではなさそうですが、、、

比較的、重なりが少なく見やすいものを拡大してみました。少なくとも20本以上はありそうにみえます。(1000倍視野で撮影したものを拡大)