タンポポ調査とは関係ないのに、つい道端のタンポポを見てしまうのはタンポポ屋の性か。
美観地区の東の外れの路上でカンサイタンポポを発見

すぐ北側にある鶴形山の八幡宮の近くにたくさんありました。


帰路に寄った倉敷市と総社市の境目にある酒津公園付近でも見かけました。

カンサイタンポポの分布している地域では、こんなにも身近に在来種が咲いているのかと、ちょっと驚きでした。山陰地方では隠岐島を除いては低地性の2倍体在来種が自然分布していないので、市街地で在来種に出会う事がまずありません。
西日本タンポポ調査2010のカンサイタンポポ分布域を見ると淡路島を中心として近畿から岡山県南部、香川県、徳島県に分布しています。
下の図は、西日本タンポポ調査によるシロバナタンポポの分布状況に温量指数100のラインを重ねて作図したものですが、面白い事に、山陽地域ではカンサイタンポポもこの100のラインの内側の平均気温の低い地域には分布していない事が分かります。
しかし山陰地方では温量指数100より暖かいにも関わらず、カンサイタンポポは分布しません。

低地性2倍体のカンサイタンポポは平均気温が低い温量指数100を下回る地域では生息できないようです。これが中国山地を越えて山陰地方に進出してない理由のように思われます。