2014年04月08日

カロチノイド分解酵素の証明実験その7

 シロバナタンポポやキビシロタンポポなど白花種のタンポポの花弁が白い理由として、白花種のタンポポにもキクと同じようにカロチノイド分解酵素があるのではないか?という仮説があります。

 一昨年やってみた一連の実験を再度確認してみました。

 まず、タンポポの花弁から黄色の色素を抽出します。黄色いタンポポの花を10個ほど集めて花弁を100%のエチルアルコールに漬け込みます。タンポポのカロチノイド色素は脂溶性なのでアルコール溶液が黄色になります。

caro11042521.jpg

 そしてこの黄色の溶液を濾紙にしみ込ませて短冊状に切ります。タンポポの黄色い色素に染まった濾紙ができました。

 シロバナタンポポと黄色いタンポポの花を取ってきて、蒸留水を入れた試験管の中ですりつぶします。

 試験管にそれぞれの絞り汁を入れて、その中に黄色く染まった濾紙を浸け、一昼夜おきました。

 「A」がシロバナタンポポの絞り汁、「O」はセイヨウタンポポ。「W」は対照の蒸留水です。

ccd140408007.jpg

 一昼夜室温に置いて、濾紙を取り出し水洗いした結果が下の写真。

真ん中の「A」がシロバナタンポポの絞り汁に浸けたもの。見事に色が抜けました

ccd140408003.jpg

 一方「O」はセイヨウタンポポの絞り汁に浸けたものですが、こちらは色が抜けていません。シロバナタンポポの花の絞り汁だけが黄色い色素を薄くすることができたのです。

 この実験結果から、シロバナタンポポには黄色い色素を分解する成分、おそらくはカロチノイド分解酵素(CCD)があるので黄色の色素を分解して花弁が白くなっていると考えられます。

 一昨年にも同様の実験をしていたのですが、その後の追試ではあまりはっきりとした結果が見られず悶々としていました。今年は絞り汁に入れる花を蒸留水2mlに対して1個から3個に増やし、さらに花弁だけでなく、総苞(ガクに見える部分)全体を入れてみました。

 一昨年の実験では、色がはっきりと抜けるのに2日かかりましたが、今年は1日ではっきりとわかるほど色が抜けて白くなりました。

 花の量を増やした事が良かったのか、総苞全体を入れたのが良かったのか、この次はその辺も追求した実験をする予定です。

 翌日、同じ絞り汁を使ってまた黄色の濾紙を一昼夜浸けてみたのですが、今度はあまり色が抜けませんでした、黄色い色素を分解する成分は古くなると活性が落ちるようです。
posted by しまねこ at 19:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 実験・観察ノート
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