2013年05月31日

季節外れ、緋紅蒲公英に蕾が出た

 先日、タンポポを春以外にも開花させる要因が寒さにあるのではないかと考えて、緋紅蒲公英とキビシロタンポポを冷蔵庫に数日間保存して、その寒冷刺激で花芽(蕾)ができるかどうかの実験を始めました。

 タンポポは春になって日照時間が長くなることで蕾をつける長日性植物なのか、それとも桜のように一定期間低温にさらされることで蕾ができる(春化現象:バーナリゼーション)のかを確かめるためです。

 それで改めて冷蔵庫に入れないで生育している対照のタンポポの状態を観察してみたら、何と!緋紅蒲公英の中央部に蕾らしいものが見えました。
rose31_130531001.jpg
(冷蔵処理をしていない緋紅31号の鉢、中央部に蕾が見えます。)

rose31_130531007.jpg

ルーペで拡大してみると確かに蕾のようです。直径は5mmくらい

 緋紅蒲公英は元々中央アジア原産の種なので、日本の在来種とは開花習性が違うのかもしれません、むしろセイヨウタンポポなどと同じように季節に関係なく花を咲かせるのかもしれません。しかし今まで3年間ほど緋紅蒲公英を育ててきた中で、花を咲かせたのは4月から5月の間で、こんなに遅く蕾をつけたことはありません。

 緋紅蒲公英に関して書かれた文献には開花時期が記載してありませんでしたが、ネットで検索してみると、天山山脈の海抜3000メートルあたりで7月中旬、カザフスタンASY高原(海抜2300m)あたりで6月下旬に撮影された花の写真がありましたので、緋紅蒲公英が自生している涼しい?地域ではそのぐらいの季節が花期なのかもしれません。


 今年の気温は不安定でした。気象台のデータを調べてみると、今年は5月の初め頃に最低気温が10℃を下回る日が数日続いていたことがわかりました。

松江市の5月の平年値平均気温が17.5℃、最高気温22.7℃、最低気温13.0℃です。
それに対して今年2013年の5月は平均気温9.5℃、最高気温14.5℃、最低気温5.2℃と平年値を大きく下回っていました。

 もしかすると、例年にない気温の低さが蕾をつけた」原因だったのかもしれません。

 屋外の低温環境で蕾ができるなら、対照実験になりません。わざわざ冷蔵庫に入れる実験をした意味がないぞ(泣)


posted by しまねこ at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 実験・観察ノート
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