2013年05月06日

2倍体タンポポの核型分析に関する文献

日本産2倍体タンポポの核型分析

choromo_platy019.jpg
(図1、カントウタンポポ Taraxacum platyculpum の染色体)

 日本産の2倍体タンポポの核型を比較し、基本染色体8組のうち2組が二次狭窄を明らかに保持していたが、オキタンポポでは今のところ1組しか認められなかった。
Idiogram130506.jpg
(図3、モウコタンポポ節の2倍体タンポポの核型模式図)

日本産2倍体タンポポの核型分析」山口聡、染色体U-45-44(1986)より図版と要旨を引用。



日本におけるTaraxacum(キク科)の在来低地2倍体種の染色体研究

北村(1957)により、T. elatum, T. hondoense, T. longeappendiculatum, T. japonicum, T, maruyamanum and T. platycarpumに分類されている低地性2倍体タンポポ属が細胞学的に研究された。

6つの形の核型は次のようであった:T. platycarpum, 2n=16=2M+10m+4mcs; T. elatum, 2n=16=12m+4mcs: T. hondoense, 2n=16=2M+10m+4mcs; T. longeappendiculatum, 2n=16=12m+4mcs; T. japonicum, 2n=16=12m+4mcs; T. maruyamanum, 2n=16=14m+2mcs.

T. elatum, T. hondoense, T. longeappendiculatum, T. japonicum and T. platycarpumの核型は2n=16=12(M+m)+4mcsの表せる同様の形式であった。対照的に、T. maruyamanumのそれは2n=16=14m+2mcsであった。

この核型データは日本の低地性在来2倍体タンポポ属をT. platycarpum and T. maruyamanum. の2種とした芹沢(1986,1995)の分類学的研究を支持する。


佐藤杏子:Chromosome Studies of Native Lowland Diploid Species of Taraxacum (Asteraceae) in Japan
CYTOLOGIA Vol. 72 (2007) No. 3 P 309-317 の要旨より引用

posted by しまねこ at 12:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究ノート
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