採集して来た株の葉や茎を容赦なくむしり取り、主根から生えている細かい根も取り除いてからプランターに浅く伏せ植えししました。そして新しく生えて来た白い根の先端部分を染色体観察用の試料として使います。

今回のシロバナタンポポは浜田市の島根県立大学付近で自生していたもので、総苞外片が比較的長く、採集してきた頭花のCD値は0.64から0.68でした。それで4倍体のケイリンシロタンポポかどうかを染色体で確認するのが目的です。

朝8時に採集した根を8-ヒドロキシキノリン溶液に入れ3時間半25℃に置いてから、5℃の冷蔵庫に移し17時まで保存します。その後ファーマー液(酢酸3:エチルアルコール1)で固定しました。
観察する前に水洗してから1規定塩酸溶液で5分間解離後、水洗してから酢酸オルセインで染色し、押しつぶし法で観察しました。

押しつぶしが十分でなかったようで、染色体が重なって数を数えられません。

こちらも標本に厚みが有るため数えにくいですが、40本近く有りそうです。タンポポの染色体数は8本が基本ですから、32本の4倍体ではなく、40本の5倍体(2n=5X=40)のようです。
総苞外片の長さでシロバナタンポポとケイリンシロタンポポを見分けるのは難しそうです。