今回は黄色種の花弁に直接シロバナタンポポの抽出液を反応させるとどうなるかを実験してみました。
シロバナタンポポの花弁抽出液と、比較のためにセイヨウタンポポの花弁抽出液、対照に蒸留水を使いました。

シロバナタンポポの抽出液は、頭花を総苞ごと蒸留水に2日間漬けて抽出したもの。セイヨウタンポポは花弁のみを蒸留水に2日間漬けて抽出したものです。
それぞれの液体に、セイヨウタンポポからアルコール抽出した黄色い色素を染み込ませた濾紙と、カンサイタンポポの花弁を2日間入れて反応させました。その後半日水に漬けて水溶性の成分を洗い流しました。
結果は上の写真の通りです。シロバナタンポポの抽出液に漬けた濾紙は見事に黄色が抜けました。蒸留水の方がセイヨウタンポポ抽出液に漬けたものより薄くなったのは謎です。
花弁の方は、蒸留水につけたものは余り変化が有りませんが、タンポポ抽出液に漬けた方は両方とも赤茶けて萎れた感じになりました。肉眼では色が薄くなったかどうかよくわからなかったので、花弁を顕微鏡で観察しました。

対照として蒸留水につけていたものです。全体に黄色い色素が満たされているように見えます。

シロバナタンポポ抽出液に漬けた花弁の細胞は色が薄くなり、黄色い粒子が点在しています。

セイヨウタンポポ抽出液に漬けていた花弁はシロバナのものに比べて黄色い粒子の量が多いようです。
以上の結果からもシロバナタンポポ花弁抽出液につけることで黄色い花弁の色が薄くなったことがわかりました。シロバナタンポポの花弁には、やはりカロチノイド分解酵素が有ることの証拠では無いでしょうか?
次回の実験その5では、
純白のシロバナタンポポと薄黄色のキビシロタンポポで分解能力の差を調べます。
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