まずは顕微鏡で花弁を拡大してみます。細長い舟型のものは花弁の一つひとつの細胞です。

カロチノイド色素は水に溶けないので、有色体と呼ばれる色素体の膜に存在しているそうですが、この画像でははっきりわかりません。全体的に黄色く見える中に、なにやら微細な構造が有るようにも見えます。
黄色い色素の無いシロバナタンポポの花弁も比較のために見てみました。

花弁細胞は透明で、無色の丸い構造が見えます。白い色の色素が有るのではなく、光を乱反射して白く見えているようです。
次は花弁全体が黄色で花弁の先端が少し赤っぽいアカミタンポポの花弁先端部です。細胞全体に黄色い色素が満たされており、赤紫色の液体が入った液胞?も見えます。アントシアニンなどフラボノイド系の色素は水溶性なので、液胞や細胞質に溶けているそうです。

花弁がピンク色の緋紅蒲公英の花弁はどうでしょう。

花弁に黄色い色はなく、細胞質や液胞に赤紫色の色素が見えます。