2011年04月24日

カロチノイド分解酵素の証明基礎実験

 シロバナタンポポがなぜ白いのかということについて、「シロバナタンポポには黄色色素のカロチノイドを分解する酵素があるため、花弁は黄色色素が分解されて白い」という仮説があります。
 元々これはキクの白花品種の研究が元になっているのですが、タンポポもこれと同じかどうか。それを証明するための実験をしてみようと思いました。

 「黄花のタンポポから黄色い色素を取り出し、それにシロバナタンポポの絞り汁を加えてみて、色が薄くなればシロバナタンポポにはカロチノイド分解酵素が有る」という乱暴な理論(^^;)です。

 まずは黄花タンポポから黄色い色素を取り出してみることにしました。文献を調べてみると「カロチノイドは水に溶けにくいので、アルコールやエーテルのような有機溶媒で抽出する」と書かれています。しかし、有機溶媒のなかでカロチノイド分解酵素が働くのか?という問題があります。

 タンポポの草木染めなどを説明しているサイトをみると、タンポポを15分ぐらい煮出して色素を取り出しています。そんなら水でもできるかな?と思い、タンポポの花を集めて水に漬けました。軽く洗って花粉は洗い流しておきます。半日ほど常温においたら、水がなんだか赤っぽくなっています。これがカロチンかな?

caro11042460.jpg

 とりあえず予備実験として、片方にはシロバナタンポポの花弁を漬けて、もう片方は対照として何も入れないものを作りました。半日ほど常温に置いて反応させてみましたが、両方とも変化はありません..orz。

 そもそも、この赤っぽい色は本当にカロチンなのか?カロチノイド分解酵素の至適pHや温度はどうなの?という疑問は次回以降に検討します。
posted by しまねこ at 22:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 実験・観察ノート
この記事へのコメント
とってもすごいです。役に立つと思います。
私は、中学生なのですが今タンポポについてレポートをまとめています。
他にも、タンポポの実験について何かあるなら教えてください。
Posted by saki at 2011年05月05日 13:05
sakiさま、ご訪問ありがとうございます。タンポポは調べていくと奥が深いです。「どうして花は黄色なのか?」「どうして葉がギザギザなのか?」疑問に思ったことをネットで調べ、さらに自分で観察や実験を繰り返しているうちにブログの中身がこんなことになってしまいました(笑)。
Posted by しまねこ at 2011年05月05日 20:00
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