25℃で5日ほどおいたところで10個ぐらいが発芽してきましたので、根が1cmぐらい伸びたところで8-ヒドロキシキノリンに入れ、25℃で2時間、そのあと冷蔵庫に入れ、5℃で4時間おいて染色体を凝縮させました。
ファーマー液(酢酸1:エチルアルコール3)に入れて固定。水洗いした後、60℃に加温した1規定塩酸で10分間解離してから水洗。酢酸オルセインで5分染色し、押しつぶし法で標本を作って、顕微鏡で観察しました。

100倍の弱拡大では全く染まっていないように見えました。1000倍で見て、かすかに染色体が見える程度です。染色に使った酢酸オルセインが古くなって染める力が弱くなっているのかもしれません。
数えてみると24本でした。タンポポの染色体数は8の倍数が基本なので、今回の結果からは緋紅蒲公英は、染色体数24本の3倍体(2n=3x=24)ではないかと思われます。
他の白花種や高山性のタンポポの多くと同じく染色体数が32本(2n=4x=32)の4倍体かなと予想していたのですが、外来種のセイヨウタンポポやアカミタンポポと同じ3倍体のようです。
今回は手元にある2株のうちの1つ(緋紅1号)だけを観察しましたので、染色液を新しいものに換えて、もう一株も観察してみる予定です。
(2010/12/20追記)
前回調べたのとは別の株(緋紅2号)の種子から発芽させた根を8-オキシキノリン処理して観察できました。今回は染色液を新しいものに変えたので染色は良好でした。

(緋紅2号の染色体:1000倍視野で撮影したものをトリミング)
キノリン処理を7時間しかしていなため染色体の凝縮が不十分で、一部重なって数えにくいのですが24本程度に見えます。今年入手した緋紅蒲公英2株だけの観察結果ではありますが、緋紅蒲公英は3倍体という結論になりました。
In my research, Taraxacum pseodoroseum I found that the triploid species.