その中でこのように書いています。
真夏の暑い時期に花を咲かせるのは花粉をつけない4倍体種なのか、それとも本来は花粉を作れる種類のタンポポでも暑い時期には花粉をつけないのか?
この問題を調べるためには、夏に花粉をつけていなかったタンポポが他の季節にも花粉をつけないのかどうかを確かめる必要がありました。

今朝、庭のアカミタンポポ(Taraxacum laevigatum)の花が咲きました。このアカミタンポポは今年の夏に観察した時にはほとんど花粉をつけていませんでした。
涼しい季節に咲いた同じタンポポが花粉をつけているかどうか見てみました。

今回はちゃんとメシベに花粉がついています。
念のために顕微鏡でも観察しました。

(100倍)
メシベにしっかりと花粉が大量についています。アカミタンポポは倍数体なので花粉の大きさはバラバラです。
少なくともこのアカミタンポポは暑い時期には花粉をつけないけれども、涼しい時期には花粉をつけることがわかりました。このことから、「暑い夏に咲くのは花粉をつけない種類のタンポポだけ」というよりも、「暑い時期には何かの理由で花粉をつけない(花粉を作れない?)」という考えたほうが良さそうです。
これを科学的に検証するためには、温度管理の出来る環境でいろんな種類のタンポポを開花させて、どの温度で花粉をつけないのか、その時の花粉の元になる細胞の減数分裂の状態を調べるなど詳しいデータを取る必要があります。
これはちょっと我々のような素人には無理ですね。