〇松江市北公園
中央部コロニーでカンサイタンポポ(T.japonicum)開花を確認
全般的に外来種タンポポが多数開花している。
SL公園西側からトイレ南側にかけて3倍体雑種開花。

〇島根大学川津キャンパス
全体にセイヨウタンポポ、シロバナタンポポが開花。
周辺部、構内道路脇などにセイヨウタンポポ優勢。
理工学部北側にて3倍体雑種確認。
大学図書館、教養棟、法文学部本館、理工学部2号館周辺にシロバナ優勢。
理工学部2号館中庭にシロバナ群落、北側に数株黄色花あり。
農学部2号館中庭中央部にも一株、黄花シロバナタンポポ。

シロバナ群落の中に1輪だけ、黄花の在来種がありました。

総苞の形は、外片の突起の大きさや開き加減からシロバナと同じです。シロバナタンポポの黄花変種と考えられます。
〇大根島
入江地区農道脇のコロニーでクシバタンポポの開花確認。周辺にシロバナ、帰化種。


一部に外片の突起の大きいものもあった。
〇米子城跡
城跡公園、テニスコート付近でケンサキタンポポ開花を確認。シロバナも多数。

市営湊山球場の周囲にも帰化種と混生。
大学病院付近の道路脇で3倍体雑種確認。
城跡周囲の遊歩道にも多数開花。まだ種子形成している株はなし。
葉の形は多様で、倒披針形羽状浅裂から全裂まで確認できた。

城跡入り口付近より一株採集して、鉢に移植。
〇伯太町
柿谷入り口付近農道脇で在来種のコロニー確認。クシバタンポポのように見えたが、角状突起が大きく、外総苞片が長披針形。ケンサキタンポポの可能性もあり。

〇山代町茶臼山
コロニー発見地点を詳細に調査。県道からの入り口から、墓地への入り口にかけて10株程度自生しているのを確認できた。
付記:
森田博士は、「日本産タンポポ属の2倍体と倍数体の研究」(1976)で、島根県赤屋より採集されたケンサキタンポポ(T.ceratolepis)とされた標本の花粉を分析して、2倍体であったことから、ヒロハタンポポの可能性を指摘しています。
今回、赤屋地区から10km北方の米子城跡と伯太町で採集したケンサキタンポポと思われる個体の花粉を観察してみましたが、大小不同で倍数体であることが確認できました。

今回は森田博士が指摘したような2倍体のタンポポは発見できませんでした。今後、さらに調査が必要です。