2003年04月14日

倍数体エゾタンポポのクローン多様性

1993(平成5)年植物学雑誌記事のの要約です。


Akhter, S., Morita, T. & Yoshida, Y. 1993. Clonal diversity in the agamospermous polyploids of Taraxacum hondoense in northern Honshu, Japan. J. Pl. Res. 106: 167-179. [Shamima Akhter・森田竜義・吉田吉男. 1993. 無融合生殖を行なう倍数体エゾタンポポの北部本州におけるクローン多様性. 植物学雑誌 106: 167-179.]


 東北地方のエゾタンポポ Taraxacum hondoense Nakai ex H. Koidz. には,調査したほぼすべての集団でみられた3倍体 (2n=24),4割ほどの集団で見られた4倍体 (2n=24),ごく少数の5倍体 (2n=24) があった。アイソザイムの調査では6フォスフォグルコン酸脱水素酵素 (6PGDH) に関して12のフェノタイプが見られたが,調査した約半数の集団が複数のフェノタイプを含んでいた。無融合生殖であるエゾタンポポのクローンの多様性は,3倍体と2倍体との交配によって新たな3倍体,4倍体を生じるプロセスを経て生じた可能性が高いと考えられる。

(染色体数)エゾタンポポ 2n=24 (Yanaizu; Aburai, Adachi-machi; Shidahama),2n=32(Yanaizu; Aburai, Adachi-machi; Shidahama)


※本文中の 4倍体(2n=24)、5倍体(2n=24)という記述は2n=32,2n=40の誤りではないかと思われます。ブログ主の写し間違いか、原文献にそう記述されているのか不明です。判明次第訂正致します。
posted by しまねこ at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究ノート
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