調査票に添付された花の形からは種類が同定できず、花粉も均一な2倍体なのか、大小不同の倍数体なのか微妙ということでした。
昨年の調査票にあった調査地点の座標を頼りに鳥取市青谷町絹見の現地に出掛けてみたのですが、在来種どころか、外来種も見つからず。
調査に来るのが少し早かったかなと、あきらめて帰りかけたところで道路脇に咲いているのを発見しました。

咲いている場所や、全体の印象はヤマザトタンポポかと思えたのですが、持ち帰って調べてみると総苞の外片が、内片の1/2以下の長さで、角状突起が見られず、先端がコブ状に膨らんでいることから、クシバタンポポと同定しました。

花粉もよく観察すると大きさがバラバラ(大小不同)で、このことから2倍体の有性生殖種ではなく、倍数体ということがわかります。
クシバタンポポやヤマザトタンポポは倍数体なので、これもクシバタンポポという判断の根拠となります。

歯の形が特徴的な櫛状ではないのが、ちょっと悩ましい
調査地点からやや西南の湯梨浜町筒地では典型的なクシバタンポポを見つけました。
これだと文句なしにクシバタンポポと判定できます。

道路脇のアスファルトを突き破って咲いています。

総苞の外片がしっかりと盛り上がってコブ状。歯の形も櫛状です。
タグ:クシバタンポポ