2022年04月06日

青谷の不明タンポポ

 昨年の西日本タンポポ調査2020で、鳥取県からの調査票の中に不明タンポポとされたものがありました。
調査票に添付された花の形からは種類が同定できず、花粉も均一な2倍体なのか、大小不同の倍数体なのか微妙ということでした。
DSC_0390.JPG
 昨年の調査票にあった調査地点の座標を頼りに鳥取市青谷町絹見の現地に出掛けてみたのですが、在来種どころか、外来種も見つからず。
 調査に来るのが少し早かったかなと、あきらめて帰りかけたところで道路脇に咲いているのを発見しました。
IMG_7109.jpegDSC_0394.JPG
 咲いている場所や、全体の印象はヤマザトタンポポかと思えたのですが、持ち帰って調べてみると総苞の外片が、内片の1/2以下の長さで、角状突起が見られず、先端がコブ状に膨らんでいることから、クシバタンポポと同定しました。
20220406_404.jpg

花粉もよく観察すると大きさがバラバラ(大小不同)で、このことから2倍体の有性生殖種ではなく、倍数体ということがわかります。
 クシバタンポポやヤマザトタンポポは倍数体なので、これもクシバタンポポという判断の根拠となります。
IMG_7122.jpeg

歯の形が特徴的な櫛状ではないのが、ちょっと悩ましい

DSC_0405.JPG

調査地点からやや西南の湯梨浜町筒地では典型的なクシバタンポポを見つけました。
これだと文句なしにクシバタンポポと判定できます。
IMG_7117.jpeg
道路脇のアスファルトを突き破って咲いています。

20220407407.jpg

総苞の外片がしっかりと盛り上がってコブ状。歯の形も櫛状です。


posted by しまねこ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | フィールドノート
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/189447682
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック